これまでの長い間、Pineスクリプト™のプログラマーは、別のペインを使用するスクリプトからメインチャート上にビジュアル表示できる機能を求めていました。今回はこれを実現するために、新しく force_overlay パラメータを以下の出力関数すべてで利用できるようにしました:
- すべての plot*() 関数
- bgcolor()
- Pineで描画を作成する関数: line.new(), box.new(), polyline.new(), label.new(), table.new()
プログラマーはこれらの関数を force_overlay とともに呼び出すことで、スクリプトのタイプ(インジケーター、ストラテジー、ライブラリ)を問わず、ビジュアル表示をメインチャートで行うかスクリプトのペインで行うかを制御できます。
下記の簡単な例では、2番目の plot() 呼び出しでパラメータを使用して、EMAをメインチャートにオーバーレイすると同時に、RSIを別のペインで表示しています:
//@version=5 indicator("RSI in pane and EMA on chart", overlay = false) plot(ta.rsi(close, 10), "RSI", color = color.purple) plot(ta.ema(close, 42), "EMA", force_overlay = true)
また、この force_overlay 機能を利用して、ビルトインのインジケーター「季節性 (Seasonality)」を改良しました。従来、このインジケーターは大きな表を含むビジュアルをすべてメインチャートに直接表示するオーバーレイ・スクリプトでした。最新バージョンではテーブルを別のペインに表示して、他のビジュアル出力を force_overlay を使ってメインチャート上に維持した非オーバーレイ・スクリプトになっています:
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