暗号資産分析の新ツール、DEXスクリーナー登場

12 18, 2024

今回は暗号資産関連プロダクトの新メンバー「DEXスクリーナー」をご紹介します。この最新ツールには既存の「暗号コインスクリーナー」を補完する役割があり、個々の暗号資産のみならず分散型取引所の取引ペアも分析することができます。

この最新作も含め、各種スクリーナーはメインメニューの「プロダクト」内にある「スクリーナー」セクションからご覧いただけます。

それでは、DEXスクリーナーの主要機能から、暗号資産の分析がどのように強化されるかを見てみましょう。

既成のスクリーンでスキャンが簡単に

流動性上位のプール、イーサリアムでのトレード上位ペア、最もアクティブなプールなど、すぐに使える既成テンプレートを作成しました。様々な暗号資産ペアのグループをモニターするのに役立ちます。

これらのテンプレートはスクリーナーのメインメニュー内にあります: 「DEXスクリーナー」のボタンをクリックして「スクリーンを開く」を選択し「人気のスクリーン」までスクロールさせます。

さらに、同メニュー内の「新規スクリーンを作成」をクリックすれば、ご自身の戦略に合ったカスタムテンプレートを作成できます。

フィルターへのクイックアクセス

どのテンプレートでもそこで使用されているフィルターがテーブルの上部に表示されます:

ここには、すでに適用されているフィルターやおすすめのフィルターが表示されます。

必要なフィルターがパネル上にない場合は、+ボタンをクリックして、検索メニューからフィルターを探して追加することができます:

どんなデータがあるのでしょうか?分析に役立つデータの中でも特に重要なものを以下にご紹介します。

  • 流動性 — 分散型取引所のプールに預けられた資産総額を米ドルで示したものです。流動性が高ければ、価格のスリッページが最小限に抑えられるためスムーズな取引が保証されます。また、取引環境も安定したものになり、ユーザーの信頼も高まります。
  • FDV(完全希薄化後時価総額)— 現在発行されているトークンと将来発行されるトークン(マイニングやステーキングなど)の双方を考慮に入れ、その暗号資産の時価総額を見積もったものです。この指標は、将来的なインフレの可能性とその資産価格への影響を評価するのに役立ちます。
  • 取引高、買い出来高、売り出来高 — これらの指標は、ある特定のプール内での取引活動を反映したもので、取引量は買い出来高と売り出来高によって形成されています。出来高が多い場合は強いトレンドや安定した流動性を示していることが多く、これらの値が急激に変化した場合は、市場操作の存在や今後の価格動向を示唆していることがあります。
  • 取引、買い、売り —「取引」とは、プール内でのトークンの売買操作を指します。買いと売りで分けられた指標によって、価格のダイナミクスをより深く分析することができます。たとえば、WBTC/WETHのプールでは、WBTCが買われればプール内の供給が減るため、WETHに対して相対的に価格が上昇することになります。
  • トレーダー、ユニークバイヤー、ユニークセラー — 「トレーダー」指標によって、プール内で買い手または売り手として行動したユニークなブロックチェーンアドレスの数を追跡することができます。「ユニークバイヤー」と「ユニークセラー」で別々の値を分析することもできます。トレーダーの数が多いということは、そのプールでの取引活動が活発でユーザーの信頼も厚いことを示しています。

結果の表示

ご自身で設定したフィルターによって抽出されたデータが、デフォルトでテーブル上に見やすく表示されます。

ツールバーを使うと、カラムセットを別のものに切り替えることができます。

標準のカラムのほかにも、テーブルの右上の隅にある+ボタンをクリックすると、カラムの追加やカスタマイズが可能になります。

もっとデータを視覚的に捉えるには?チャートをベースにした「チャートビュー」に切り替えることで、主要指標をより直感的に分析することができます。

「DEXスクリーナー」が皆様の暗号資産市場分析に役立つことを願っています。引き続きスクリーナーの改善を行っていきますので、ぜひご意見をお聞かせください。TradingViewをより良いものにしていくためにも、皆様からのフィードバックやご提案をお待ちしております。

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